
血圧が 低いけれど、 お薬を 減らしても 大丈夫? 〜減量の 目安と よく ある 不安〜
「最近、家で測る血圧が100を切ったり、90台になったりするんです……お薬、減らしたほうがいいですか?」。最近、そうご質問をいただくことが増えました。体重も生活習慣も特に変えていないのに血圧が下がる、ということは実はよくあります。季節の変化(夏場は血管が広がりやすく血圧が下がりやすい傾向があります)や、その日の体調によっても数値は変動するものだからです。
この記事を読んでいただくと、「どれくらい下がったら減量を考えるサインなのか」「薬を減らしたらまた血圧が戻ってしまわないか」といった不安に、どう向き合えばよいかが分かります。結論から言うと、血圧の数値だけでなく、自覚症状の有無を一緒に見ること、そして減量は自己判断ではなく主治医と相談しながら少しずつ進めることが、何より安全な道筋です。
血圧が 「どれくらい低かったら」 減量を 考えるのか
一般的な目安としては、ご自宅で測る血圧(家庭血圧)で上の数値(収縮期血圧)が100mmHg未満の状態が続き、かつふらつき・めまい・立ちくらみといった自覚症状がある場合が、主治医と相談して減量や休薬を検討するサインとされています。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。糖尿病や慢性腎臓病等の持病をお持ちの方は、血圧の目標値そのものが異なることが多く、一律の数字で判断するのではなく、お一人おひとりの状態に合わせた個別の判断が重要になります。
「薬を減らしたら、また血圧が戻るのでは」と いう ご心配に ついて
せっかく落ち着いた血圧が、お薬を減らすことでまた元に戻ってしまうのではないか——そう不安に思われるお気持ちは、とてもよく分かります。
ですが、減薬は「スパッとやめる」ようなものではありません。お薬の量を少しだけ減らし、その後の血圧の変化を見ながら、医師の管理のもとで少しずつ調整していくのが基本的な進め方です。もし減らしたことで血圧が再び上がってきた場合でも、そこでまた調整すれば大丈夫です。不安だからといって、ご自身の判断でお薬を中断・スキップしてしまうことが、実は一番危険だということは、知っておいていただきたいポイントです。
血圧が 90台 (低め)の とき、 どんな 症状に 気を つければ よいか
血圧が低めになったときに注意していただきたいサインは、次のようなものです。
- 立ち上がったときの強いめまい・クラッとする感じ
- 常に感じる強いだるさ・頭が重い感じ
- 集中力の低下や、目の前がスッと暗くなる感覚
逆に言えば、こうした症状が全くなく、普段どおり元気に過ごせているのであれば、数字だけを見て過度に心配する必要はないケースが多いです。数値はあくまで手がかりのひとつで、体調と合わせて見ていくことが大切です。
なお、意識が遠のく・実際に倒れてしまう・胸の痛みや冷や汗を伴う動悸がある、といった場合は、様子を見ずにすぐにご連絡・受診ください。
院長からの メッセージ
不安な気持ちから、ご自身の判断でお薬を中断・スキップしてしまうことだけは、どうか避けてください。血圧の薬を急に止めることは、かえって体に負担をかけることがあります。
「最近血圧が低めで……」と、血圧手帳の記録を見せていただけると、私たち医師としても現在の状態をとても判断しやすく、大変助かります。気になる症状があれば、どうぞお気軽に血圧手帳をお持ちになって、ご相談にいらしてください。
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