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木花のむら総合診療所内科・外科・小児科
胃カメラは何歳から?どのくらいの間隔で受ければいい?
健康・予防の話

胃カメラは何歳から?どのくらいの間隔で受ければいい?

「胃カメラって、何歳くらいから受けたほうがいいんですか?」「一度受けたら、次はいつ?毎年受けないといけないの?」。健康診断の結果を見たときや、周りの人が胃カメラを受けたと聞いたときに、ふと気になる疑問ではないでしょうか。

胃カメラは、胃がんや食道がんを早い段階で見つけられる、とても大切な検査です。ただ、必要以上に受ける必要はありませんし、逆に「まだ若いから」と先延ばしにしてよいとも限りません。この記事を読めば、ご自分がいつ、どのくらいの間隔で受ければよいかの目安がつかめるはずです。

結論から言うと

目安は次のとおりです。

  • 症状がある方:年齢に関係なく、すぐに受診を(保険診療で受けられます)
  • 症状がない方:国の指針では、胃がん検診は50歳以上で2年に1回が目安
  • ピロリ菌に感染している(していた)方:年齢にかかわらず、医師と相談して定期的に
  • 40代以下で症状がない方:まずは一度、ピロリ菌の有無を調べておくと、その後の方針が立てやすくなります(血液でわかる「胃がんリスク検診」も選択肢の一つです)

つまり、「何歳から」「何年ごと」は、年齢だけでなく、ピロリ菌と症状によって変わるのです。順番に説明します。

症状があるなら、年齢は関係ありません

まず大前提として、次のような症状がある場合は、何歳であっても「検診の年齢になってから」と待つ必要はありません。

  • みぞおちの痛みや胃もたれが続く
  • 食べ物が飲み込みにくい、つかえる感じがする
  • 黒っぽい便が出る
  • 食欲がなく、体重が減ってきた
  • 健康診断で貧血を指摘された

こうした症状があるときの胃カメラは、病気を調べるための検査なので、保険診療で受けていただけます。

症状がない方:国の指針は「50歳以上・2年に1回」

症状のない方が受ける「胃がん検診」について、国の指針では、50歳以上の方に、2年に1回の胃カメラ(またはバリウム検査)を勧めています。多くの市町村で、この指針にもとづく胃がん検診が行われていますので、対象年齢や費用はお住まいの市町村の案内をご確認ください。

50歳からとされているのは、胃がんにかかる人が50代以降に大きく増えるためです。

年齢より大事な「ピロリ菌」

ただし、胃がんのリスクを考えるうえで、年齢以上に大切なのがピロリ菌です。胃がんの多くは、ピロリ菌の感染によって胃の粘膜に長く炎症が続き、粘膜が弱っていく(萎縮性胃炎)ことを背景に起こると考えられています。

  • ピロリ菌に感染している方:除菌治療をおすすめします。除菌すると胃がんのリスクは下がりますが、ゼロにはなりません
  • 除菌が成功した方:胃の粘膜の状態によっては、除菌後も定期的な胃カメラが勧められます。間隔は、胃の状態を見て医師と相談して決めます
  • 一度も感染したことがない方:胃がんのリスクは比較的低く、検査の間隔を空けやすいと考えられています

ピロリ菌は、子どもの頃に感染し、その後ずっと胃にすみ続けることが多い菌です。若い世代では感染している人が減っていますが、「自分は感染しているのか、いないのか」を一度知っておくことは、40代以下の方にとっても十分に意味があります。

血液で調べる「胃がんリスク検診(ABC検診)」

ピロリ菌の有無と胃の状態を、胃カメラの前に手軽に知る方法として、胃がんリスク検診(ABC検診)があります。採血だけで、次の2つを調べる検査です。

  • ピロリ菌の抗体:ピロリ菌に感染しているかどうか
  • ペプシノゲン:胃の粘膜が弱っている(萎縮している)かどうか

この2つの組み合わせから、胃がんになりやすさをA〜Dの群に分けます。A群は「ピロリ菌の感染がなく、胃の粘膜も健康」と考えられる比較的リスクの低いグループで、B→C→Dと進むほどリスクが高くなります。B〜D群と判定された方には、胃カメラでの精密検査をおすすめします。

採血だけで済み、胃カメラに抵抗がある方でも受けやすいのが利点です。ただし、知っておいていただきたい注意点もあります。

  • がんそのものを見つける検査ではありません。あくまで「なりやすさ」を調べる検査で、胃カメラの代わりにはなりません
  • A群でも安心しきらないこと。過去に感染していて、すでに胃の粘膜が強く萎縮している方などは、実際より低いリスク(A群)に判定されてしまうことがあります。A群の方も、一度は胃カメラで胃の中を確認しておくと安心です
  • すでに除菌治療を受けた方、胃酸を抑える薬を飲んでいる方、胃の手術を受けた方などは、正しく判定できないため対象外です

自治体や職場の健診で、オプションとして受けられる場合もあります。「胃カメラはまだ先かな」という若い世代の方にとって、自分の胃のリスクを知る最初の一歩として役立つ検査です。

胃カメラの間隔を短くしたほうがよい方

次のような方は、症状がなくても、一般的な目安より早め・短めの間隔で受けることを医師と相談してください。

  • ご家族(親・きょうだい)に胃がんになった方がいる
  • お酒を飲むとすぐ顔が赤くなる方で、飲酒や喫煙の習慣がある(食道がんのリスクが高まることが知られています)
  • 前回の胃カメラで、萎縮性胃炎やポリープなどを指摘された

院長からのメッセージ

「胃カメラは何歳から?」という質問に、ひとことで答えるのは実は難しいのです。同じ50歳でも、ピロリ菌に感染したことがない方と、除菌治療を受けた方とでは、勧めたい間隔がまったく違います。

だからこそ、一度胃カメラを受けたら、「次はいつ受ければいいですか?」と、ぜひ医師に聞いてみてください。胃の中の状態を実際に見た医師が、その方に合った間隔をお伝えできます。

当院では開院後、症状があって受ける胃カメラ(保険診療)、症状のない方が健診として受ける胃カメラ(自費)に加えて、採血だけで受けられる胃がんリスク検診(ABC検診)にも対応する予定です。胃カメラは鼻からの細いカメラで、鎮静剤を使わず、検査中にご希望があれば画面を見ながら説明もできます。「自分の場合はいつ受ければいい?」というご相談だけでも、どうぞお気軽にお寄せください。

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