腎性貧血
慢性腎臓病が進むと起こる特有の貧血です。鉄剤だけでは改善せず、腎臓の働きに応じた専用の治療が必要です。
このページでご紹介している疾患は、基本的にすべて当院で診療いたします。病状によって、特に高度な専門治療が必要と判断した場合に限り、連携する医療機関へご紹介することがあります。なお本ページは一般的な医学情報の提供を目的としており、診断を行うものではありません。実際の診断・治療には受診が必要です。
病態
腎臓は、血液を作るよう骨髄に指令を出すホルモン「エリスロポエチン」を分泌しています。慢性腎臓病(CKD)が進行すると、このエリスロポエチンの分泌が低下し、鉄が十分にあっても赤血球が作られにくくなる「腎性貧血」が起こります。疲れやすさ・息切れ・めまい等、他の貧血と似た症状が出ますが、原因が腎機能の低下にあるため、鉄剤だけを補充しても十分には改善しません。CKDの進行とともに頻度が高まるため、腎機能が低下している方では定期的な貧血のチェックが重要です。
検査方法
血液検査でヘモグロビン値に加え、腎機能(eGFR・クレアチニン)、鉄関連の指標(フェリチン・TSAT)を確認し、他の原因による貧血(鉄欠乏性貧血等)が隠れていないかもあわせて評価します。
治療法
ESA(赤血球造血刺激因子製剤)またはHIF-PH阻害薬(内服薬)によって、低下したエリスロポエチンの働きを補う治療が中心です。鉄が不足している場合は鉄剤を併用します。治療の目標ヘモグロビン値は、年齢や心血管疾患の有無等を踏まえて個別に設定し、過剰な補正はかえって心血管イベントのリスクを高めることが知られているため、定期的な採血でモニタリングしながら慎重に調整します。腎機能の低下自体が進行し、透析導入を要する段階になった場合には、専門の腎臓内科・透析医療機関と連携して治療を継続します。
💡 一口メモ
「疲れやすいのは歳のせい」「貧血は鉄分不足だろう」と自己判断していると、背景に慢性腎臓病が隠れていることに気づかれないまま時間が過ぎてしまうことがあります。高血圧・糖尿病等で腎機能が心配な方、健診で腎機能の数値を指摘されたことがある方は、貧血の症状がなくても一度腎機能と貧血をあわせて確認されることをお勧めします。早期から治療を開始することで、生活の質を保ちながら腎臓病とうまく付き合っていくことができます。
出典
- 日本透析医学会「2015年版 日本透析医学会 慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」
※ 本ページの内容は一般的な医学情報の紹介であり、個々の患者さんの診断・治療方針を示すものではありません。実際の診断・治療方針は、受診のうえ医師が症状・経過・検査結果を踏まえて判断します。治療の効果や必要な薬剤・処置には個人差があります。
当院は2027年10月1日開院予定で、現在は建設準備中のため診療を行っておりません。 今、急な症状でお困りの方は、宮崎市の休日・夜間急病センターや#8000(子ども救急医療電話相談)等の情報をご利用ください。
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